前田理事長の 「 東京大学大学院 井上雅文教授 “ちょっと気になる木の話” 」 講演会レポート
日本の木材文化とその持続可能性について
先日開催された講演会では、東京大学大学院の井上雅文教授をお招きし、「木の魅力」と「木材の活用が未来にもたらす可能性」について、わかりやすくご講演いただきました。
冒頭では、日本の子どもたちが憧れる職業として「大工」が人気であることに触れながら、日本人と木との深いつながりが紹介されました。続いて、日本の森林率が世界第2位であるという事実をもとに、木材の利用がどのように地球環境の保全に役立つのかを、科学的な視点から解説いただきました。
たとえば、軽くて強い木材がかつて飛行機の素材として使われていた歴史や、木材に多く含まれる炭素が地球温暖化の抑制に貢献することなど、興味深いお話が続きました。木を建築などに活用することで、大気中の二酸化炭素を減らす効果があるという説明には、多くの参加者が頷いていました。
また、木材は「燃えやすい・腐りやすい」というイメージを持たれがちですが、実際には燃えにくく、腐りにくい性質も備えていること、そしてそれが木造建築の耐久性にもつながっているという話も印象的でした。
講演の最後には、「木を使うことが環境保護につながる」という力強いメッセージとともに、参加者一人ひとりが木材の持つ可能性を再認識する機会となりました。
木という身近な素材の価値と未来への貢献を学ぶ、たいへん有意義な講演会となりました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。